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光の屈折
2005/07/15 Fri. 11:42
 太陽から地球に届いた光が、大気を通り抜けたあと水の中に入るとき、光の進む速さが遅くなることが知られています。光は、ガラスや水晶やダイヤモンドなどの中を通り抜けるときも、空気中を通るときに比べて速度が遅くなります。

 太陽の中心で生まれた光が太陽の表面まで達するのにもかなり時間がかかり、およそ1000万年かかると言われています。一方、太陽表面から地球まではたったの8分で届きます。今届いた光が太陽中心で生まれた頃、地球ではまだ類人猿も生まれていない時代です。光にとって太陽の中は、事故でダイヤが乱れてしまったラッシュアワーの電車ホームのように、とても通り抜けにくいところなのです。

 太陽や水やダイヤモンドなどはすべて、プラスの電気を持つ粒子とマイナスの電気を持つ粒子で出来ています。光が来るとその粒子たちは、あらたな光をてんでんばらばらに産み出します。その光がまた他の粒子にじゃまされて、じゃました粒子がまた光を出して・・・等々と進み、その結果光の速度が遅くなってしまうのです。

 ところで光の屈折とは、空気中を進んできた光がガラスや水などに入るとき、その境界面で光が曲がることだと理科の教科書に書いてあります。コップの中に入ったストローが曲がって見えたり、プールの中の足がやたらに短く見えたりするのはこのためです。

 けれども光は決して曲がりません。光は進路をじゃまされているのです。

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