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Vol.1 美容トラブル?
先日お会いしたKさんは、年齢50代後半とお見受けするとてもきめの細かい色白の肌の女性。私がモイスティーヌ基礎美容法の話を始めると、突然顔色が曇り目は伏し目がち。とても気まずそうに、しかしまったく話を無視するでもなく、ときおり申し訳なさそうな相づちを打つ。これは何か過去にかなり痛い目にあっていらっしゃるなと推察した。案の定10年ほど前、知人に勧められて25万円もする美顔器を購入したが、まったく使いこなすことができずにタンスの肥やしになっているという苦い経験をお持ちとのことであった。

およそ美容の話と聞くと、「私はだまされません!」と突然肩に力が入る方が10人中7人はいらっしゃるように思う。それだけ巷にはまったく根拠のない「これだけで簡単にキレイになれる!(ただしちょっとお値段高め・・・)」という内容の美容情報があふれており、何かの勢いで購入したものの、なんの効果も出せずに見捨てられてしまっている商品が数多いのだ。他の買い物に比べても、美容に関する失敗談は女性のトラウマになりやすいようにも感じられる。これは大事なお金をドブに捨ててしまったという後悔と同時に、キレイになろうという動機自体を自分の虚栄心がもたらした恥ずべき失態というようにとらえてしまう、二重の後悔が起こることが原因であるように思われる。 image

しかし、商品の価値を見抜く目を持っていなかったことと、キレイになろう!という前向きの気持ちを持つことは切り離して考えなければならないだろう。いつまでもキレイでいたいと思うことは、男女ともにこれからの高齢化社会で生活していく上では、とても大切な心の持ちようであると思う。

image 人間はどうしても加齢とともに、放っておけば外見はどんどん見苦しくなっていく。身だしなみに心を配ることによって人に与える印象を出来るだけ良くすると言うことは、現代人として当然の心掛けだと思う。虚栄心でも何でもなく、前向きに人生を生きるための健康法といってもいいだろう。しかし、食事療法と同じくスキンケアも日頃の地道な積み重ねが必要であり、自己流一本槍では効果を上げることはもちろん、継続することさえおぼつかないというのが実情であろう。そのため美容法で最も重要なのは化粧品や美顔器の使いこなし方であって、これには徹底的なアフター・ケアー(アフターサービス)が必須である。

ところで、商品の価値を見抜く上で私が重要と思うことは、現代の市場経済にあって人間の手がどれだけかかっているかが最も高価な付加価値になっているという事実だ。原材料や商品開発のコンセプトとなる理論的根拠ももちろん重要だが、どれだけ優秀で信頼できる人間の手(時間)をかかずらわせることが出来るか、具体的にはアフター・ケアーの内容といったことが今後ますます商品価値を決める重要な要素になってくるだろう。過去の失敗にこだわっている暇はない。商品の価値を見抜く目、ブランドに惑わされず販売業者の信頼性を見極める目を養っていくことが最も大事だと思う。


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