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Vol.11 春の病・その後
桜が散り、青葉が日増しに濃くなる時期になっても、私の「春の病(じんましん)」は一向に良くなる兆しが見えなかった。しかし気持ちは異様に前向きで、夜こどもを寝かしつけた後何時間も本を読み(しかも数冊平行して)、昼間もエンジンフル回転であっちへ走り、こっちへ走りする。寝る間に見る夢はそれこそ百花繚乱。とんでもないエピソードから壮大なヴィジョンのもの、例えば三角錐型の山の頂から銀色の柱が立つ光景など、人に話さずにはいられないほどおもしろい夢ばかり。そして夕方になると、全身にじんましんが現れては翌朝跡形もなく消えているということの繰り返しだった。 本イメージ

錠剤イメージ
その後胃腸をこわしたのをきっかけにじんましんの症状が重くなってしまい、それが不眠症に輪をかけるという悪循環になって来た。夜中に救急外来でかゆみ止めの注射を受けたことも数回あった。注射をすると本当にぐっすり眠れるため、翌日は調子がいい。そこで眠くなる作用のあるかゆみ止めの錠剤「ポララミン」を毎晩必ず飲んで、強制的に睡眠を取るようにしてみた。さらに「デパス」という安定剤0.5mgを寝る前に飲んでおくと、朝の5時にぴたっと目が覚めるまで夢も見ずに熟睡できることを発見した。それとともにあれほどしつこかったじんましんが嘘のように出なくなってきたのである。明らかに体重を減らすほど動物性タンパク質を絶っても良くならなかったにもかかわらずである。

なんだ、こんなに簡単なことだったのか!と安定剤に依存する生活は一ヶ月続いた。やっぱり薬って便利よね〜と夜9時に寝て5時に起きる生活を送っていた。そう「リンゴ病」にかかるまでは。このようにして脳内ホルモンであるセロトニン不足を薬物に依存して補い続けた私は、どのようにこの状態から薬に依存しない普通の生活に戻っていけるだろうか。
ヒントは食事と呼吸法にあるのだが、これについては後日報告する予定なのでお楽しみに。


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