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Vol.12 眼鏡の夢
ついにイラクで、日本人が明らかな憎しみの対象となり命を奪われるという事件が発生してしまった。本当に痛ましいことだ。その前後に見た夢の話である。

どこかの会議場のロビーに独りで立っていると、突然赤いサイレンが回り始め、人々がざわめいている。何だろう?と思っていると大きな毒蛇がロビーの中を猛スピードで逃げ回っているのだ。その蛇はゴルフのドライバーヘッド位の大きな白い頭をしており、金属的な体を波状にうねらせながら目にもとまらぬ早さで私の前を横切っていく。私は壁に背中をくっつけ、つま先だってようやく走り抜けていく蛇を避けることができた。さらに蛇はロビーを2周、3周とするうち、いつのまにか空中に浮かび上がり竜のようにぐるぐると飛び回るのだ。警備員が大勢でようやくその蛇(竜)を取り押さえた。すると蛇は突然東洋人の男性に姿を変えて、金縁の眼鏡をはずしながら私の方へ歩いて来て言った。「捕まってしまっては仕方がありません。今から私の主張をお話ししますから、この眼鏡であなたが記録して下さい。」 夢イメージ

捕まった男(蛇)は私に金縁の眼鏡を渡す。それは高性能の携帯式VTR装置になっており、内側にある赤いRECボタンを押すと録画が始まるのだ。「いいですよ。」と言って私は受け取り、このくらいは手伝わなければ、という覚悟でRECボタンを押すところでその夢は終わった。

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現在イラクでは人間の善意も悪意も何もかも、あらゆる感情(気)がめちゃくちゃになってしまっている。この気をコントロールし、バランスと調和を取り戻していくためには、かなりの時間と労力が必要だろう。わたしたちがすべきことで何よりも重要なのは、その土地に実際に生活している人々が、まずどうしたいのかを自ら考えるための時間や資源を側面から援助すること。そしてその土地や人々の自然回復力を信じること。外からあまりに人が介入することは、その妨げにしかならないのではないか。そしてそのようにめちゃくちゃになってしまった土地や人々の気がどのように治まり、どう立ち直っていくかを注意深く見守り、それを「記録」して後の時代の人々の役に立てていくことに尽きるのではないか。

このところの異常気象やつむじ風の多いことも、私にはイラクの現状と決して無関係とは思えないのである。(04/6/1)


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