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昼と夜のながさ
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2006/09/14 Thu. 13:04
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もうすぐ秋のお彼岸、秋分の日です。私は春に食べるぼた餅よりも、秋のお彼岸に食べる粒あんのおはぎが好きです。そのため、どちらかというと秋のお彼岸の方が好きです。小学生の息子はあんこ一般がキライなので、どちらでも良いようです。
ところで、春分・秋分の日は昼と夜の長さが同じになる日なのでしょうか?確かにこの日の太陽は真東から昇り、夕日は真西に沈みますが・・・。暦で調べると、東京で昼夜のながさが一番近くなるのは9月27日で、秋分の日の4日後になっています。秋分の日にはまだ、18分ほど昼間の方が長くなっています。
さて、昼夜の長さは日の出・日の入り時刻で決まります。これが同じ時期でも緯度によって違うことは有名で、例えばロシアやノルウェーなどの北極に近い地方では、夏は一日中太陽が沈まない白夜が、冬は反対に太陽がほとんど昇らない極夜があります。日本国内でも同じ日に北海道と九州で比べれば、夏は北海道の方が昼間の時間が長くなっています。
ところが同じ場所だからといって、日の出や日の入り時刻が同じとは限りません。もちろん、目の前に高いビルなど、視界を遮るものがあるから等の原因は除いたとしてもです。
実は、あなたがどの高さから見るかで、日の出や日の入り時刻が変わるのです。高度が高いほど昼間の時間が長くなります。地上28階のマンションに住んでいる人は、毎朝何秒か人より早くご来光を拝め、何秒か長く夕日を堪能できるのです。
太陽の光は、地球に近づくと大気中を曲がって進んできます。いえ、光は直進しているのですが結果として曲がってしまうのです。この話は以前にも出ました。光は、なるべく大気の薄いところをたくさん選んで進んでくるように見えます。このように、光線の軌道にはトップスピンがかかっているため、わたしたちはすでに地平線に沈んだ後の太陽を、「日の入りだ〜」と言ってうっとりと眺めているわけです。曲がり方は、気圧や気温により様々なので、暦を作る人はもちろんある一定の基準を適用して計算しています。太陽光線が曲がって届くため、高いところにいるほど、地平線より下の太陽を長時間見ることが出来ます。そのため昼間が長くなるのです。
高原の避暑地で夕方が長く感じられるのは、単に外で遊んでばかりいるためではなかったのです。ちなみに標高1000mの場所では、10月1日ころにようやく昼と夜の長さが同じになります。
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