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化学物質の害(1)
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2005/09/07 Wed. 19:38
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わたしたちの身の回りには、たくさんの化学物質があります。それらのうち多くのものが、わたしたちの体の中にも入ってきます。
その代表的なものは食品添加物です。うっかりしていると、香料や着色料や保存料といったものがたくさん体に入ってきます。コンビニエンス・ストアでお弁当を買うと、ご飯を食べているのか添加物を食べているのか、わからなくなることさえあります。
顔や身体につける化粧品には、体に必要でない成分もたくさん含まれています。例えば、水分と脂分を混ぜ合わせるためには乳化剤が使われています。メークアップ品にはもちろん、色を出すために各種の色素が使われます。さらに使用感を良くするため、たくさんの種類の香料や着色料や保存料なども使われています。
わたしたちが洗濯をするときや食器を洗うときには、いろいろな洗剤を使います。これらには界面活性剤や漂白剤、蛍光剤、香料などの様々な化学物質が使われています。そのほかにも、タンスの中には防虫剤、庭には除草剤やアリ駆除剤、お風呂場には防かび剤などが置いてあります。ドラッグストアに行けば、これらの化学物質が洪水のようにあふれているのを見ることが出来ます。それらは微量ですが、わたしたちの皮膚を通じて体内にも入ってきます。
また、病院へ行けばもちろん各種の医薬品が処方されます。わたしたちは病気を治すために、これらの医薬品を飲んだり塗ったりしなければなりません。
ところで、わたしたちの体の70%は水分です。体に入った各種の化学物質は、最終的には水に溶けた状態で体の外に排出されます。それらはもともと体の中にあったものではありませんから、できるだけ速やかに出て行ってほしいものです。もしも、水に溶けにくい化学物質が体に入ってくると、わたしたちの体は、それを水に溶ける状態に変えてから体外に排出します。
それでは、体の中に入ったこれらの化学物質が、体に害があるのはどのような場合なのでしょうか?
体内に入った化学物質が体外に排出される途中、水に溶ける別の物質に変わります。もともとの化学物質そのものは無害でも、この中間物質がとても有害である場合が実際にあります。たとえばコールタールやススの中に含まれている、発ガン性炭化水素などがその例としてあげられます。
このような害を防ぐためには、化学物質が体内でどのようなかたちで処理され、最終的に体外に排出されるかを、注意深く追跡して調べる必要があります。
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