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わたしはスカスカ
2005/08/19 Fri. 16:57
わたしたちの身体のおよそ70%は水分ですが、その他にも皮膚や脂肪、骨や筋肉や内臓などいろいろなものがあります。それらをつくっているおよそ60兆個の細胞は、炭素や水素など様々な原子や分子でできています。

ところでその原子の実体は、全体の1万分の1の大きさしか持たない、原子核と呼ばれる中心部分に集中しています。原子の重さの99.99%は原子核のものです。このように原子や分子は実はとてもスカスカなものです。わたしたちの身体を大雑把にあらわすと、非常に小さな原子核が、その大きさのほぼ1万倍の距離を置いて並んでおり、そのあたり一面を電子がぶっ飛んでいるといった状況になっています。わたしたちがもし原子の内部を見る目を持っていれば、とてもスカスカな自分の身体が見えるはずです。

このように一見スカスカなわたしたちが、どうして人混みでお互いにぶつかったとき跳ね返ったりするのでしょうか?固い部分が全体の1万分の1のサイズしか持たないのに、相手を通り抜けたりしないのでしょうか?

もちろん素通りすることは可能です。わたしたちの身体でも、建物でも、地球でも、まるでざるで水をすくうように素通りしてしまうものが実際にいます。それは絶えず宇宙から降り注ぐ、ニュートリノとよばれる粒子です。ニュートリノは、遠くの銀河で太陽よりずっと大きな星が爆発し、その一生を終えるときに生まれます。それ以来、長い長い宇宙の旅を続けているのです。

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