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大気のイオン化
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2005/08/15 Mon. 13:20
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大気は巨大な電池です。高度50kmくらいの大気は電離層と呼ばれ、そこでは大気中の分子はプラスやマイナスの電気を帯びています。これを大気のイオン化といいます。太陽から来る紫外線や、宇宙の彼方から光速に近いスピードで飛んでくる宇宙線にぶつかって、分子は電子を失ったり、あるいは余分に受け取ったりするからです。電離層より下の大気でも、高度が増すにつれイオン化の度合いは徐々に高くなりますが、電離層ではほとんどすべての分子がイオン化しています。
一方、地球自体は常にマイナスの電気を保っているそうです。プラスとマイナスの電気はすぐに引きつけあいます。もし高度50kmの場所と地面をつなぐ銅線でもあれば、プラスの電気が地球に向かって流れ下り、あっというまに地球を電気的に中和してしまうはずです。空気は電気を通しにくいのですが、観測してみると、実際上空からは常にプラスの電気が地球に向かって微量ながら流れ続けています。
電池は放っておけばいつかは切れてしまいます。大気を巨大な電池として働かせ続けているのはどのような仕組みなのでしょう。地球が生まれてからおよそ46億年もの間、地球をマイナスの電気で充電し続けているものは何なのでしょうか?
それは雷です。地球は落雷によって常にマイナスに充電されているのです。空に稲妻が走るとき、その光る道筋を大量のマイナス電気を帯びた分子たちが地球に向かって走り抜けます。その反対にプラスの電気を帯びた分子たちは、大空へと駆け上がるのです。
聞くところでは雷のおかげで稲は良く育ち、それで稲妻というのだそうです。
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